日本のハーブ&スパイス「山椒」

日本独自のスパイス&ハーブ「山椒」

山椒は、日本の代表する香辛料の一つで、その特徴は「香り・辛さ・しびれ」の3要素です。柑橘系の爽やかで上品な香りが立ち、少しして追いかけてくるピリッとした辛さ、そして、舌を刺激する心地よいしびれが程よく残ります。この絶妙なバランスと時間と共に変わる風味が、さまざまな料理の美味しさを引き立てます。

また、山椒は四季の移ろいによって風味が変化するハーブ&スパイスです。春は黄色のかわいらしい花と緑の新芽の若々しい香り、夏の青々とした実は清涼感のある香りとシャープな辛さ、秋には完熟して真っ赤に実りフローラルな香りとマイルドな辛さと変わっていきます。どの季節もその時期にしか味わえない特徴があります。

 

ジャンルに問わず使える万能香辛料

山椒といえば鰻(うなぎ)を連想する方も多いでしょう。しかし、山椒の実力はそれだけではありません。古来から山椒は日本の食文化の中で存在感を発揮してきました。

煮物やお吸い物・お味噌汁など和食のおかず・汁物にひと匙ふれば、上品な香りが加わります。

お肉・お魚料理の下味や調味料に使うと、程よい辛さとしびれが食欲をそそる主菜に。濃厚な味つけの炒め料理やカツなどの揚げ料理でも、さっぱりした後味に引き締めます。

実は、乳製品や脂との相性も抜群。チーズたっぷりのピザにトッピング。バターに混ぜてパンに塗ったりソテーやムニエルにしたり。サラダにはオイルと混ぜて特製ドレッシングで。洋食に使えば、華やかな香りがふわりと鼻に抜けていく一皿になります。カレーライスやペペロンチーノなど、辛さがアクセントになる料理には爽快な辛さが加わります。

麻婆豆腐、担々麺、火鍋など中華料理に使えば、本格的な辛さとしびれを楽しめます。ごま油、山椒、少量の塩と醤油でサッと野菜を炒めるだけでも風味豊かなおかずのできあがり。

シンプルに牛肉のステーキ・焼き肉に一振りすれば、お肉の旨みを引き出します。豚肉・鶏肉にも合うので、アウトドアキャンプの調味料としてもお薦めです。また、近年SDGsの取り組みで人気が高まる鹿や猪肉を食するジビエ料理においても、山椒が臭み取りの役目を担っています。

山椒は、ジャンルを超えて、素材や料理の美味しさをぐっと際立たせる万能スパイスです。

海外では「Japanese Pepper(ジャパニーズペッパー)」と呼ばれている山椒。近年フランスをはじめとする欧米諸国で山椒の人気が高まり、シェフやパティシエの愛用者も増えています。


山椒の効果・効能

「山椒は小粒でピリリと辛い」と言われる通り、小さな実に多くの効果・効能が詰まっています。

山椒はミカン科の落葉低木で、柑橘系の爽やかな香りは食欲を促進します。

辛味成分であるサンショオールには、冷え性の緩和や改善、腹痛や下痢、胃もたれ、消化不良の予防といった胃腸系症状の改善が期待できる効能があると言われています。

また、基礎代謝の活性化や発汗促進作用もあるので、ダイエットや糖質制限中のお食事の調味料としても最適です。

 

≪ 飛騨山椒のこだわり  高原山椒について ≫